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2016.01.12 Tuesday
<発達障害Q&A>
Q1 ADHDの診断を受けた21歳女子です。とても疲れやすく、体もとても硬くて困っています。発達障害のある人は疲れやすい、体が緊張しやすいと読んだ気がするのですが、仕方ないとあきらめるしかないのでしょうか? 

疲れやすいため「怠け者」と思われることもあるため、周囲へ説明したいと思っています。どうしたらいいでしょうか?

A  発達障害のある方の疲れやすい、という訴えは時々お聞きします。


 疲れの原因は色々と考えられると思いますし、逆に言うと、疲れの原因をこれだと特定するのは難しいかもしれません。おそらく様々な事が関与しているのではないでしょうか。

また、体が硬いということですが、これは必要以上に力が入りやすい、抜けにくいということでしょうか。ここではひとまず、そう解釈しておくことにします。

 まずは疲れですが、体力がないというより、他の人より余計にエネルギーを使うのではないかと思います。

例えば、ADHDのある方の場合、注意が移りやすい、集中が途切れやすい、忘れ物をしやすい、感情の起伏が大きい、衝動的な言動をとってしまう、といった傾向があります。ある状況にうまく適応するためには、こういったことを抑えたり、コントロールする必要があるのでしょう。その結果、無意識ではあっても、他の人よりも多くのエネルギーを使うのだろうと思います。


 また、ASDのある方からも同様なお話を聞くことがあります。この場合は、感覚の敏感さ、情報が優先順位つかずに入ってくる事、相手の表情や言葉遣いを注意深く読むためのエネルギー、天候や気圧の変化などなど、多くが関係しているのではないかと思います。

こうやって考えると、ASD、ADHDどちらも、通常の生活の中でさえ、多くのエネルギーを使わざるを得ないのではないでしょうか。


 診察室でよくお聞きするのは、帰宅するととても疲れているのに気付く、シャッターが下りるように急に情報が入らなくなる、頭が回転しなくなる、などの言葉です。ご自分で自覚するよりもエネルギー消費量は大きいのかもしれないですね。身体が硬いということも、常に気を張っている、緊張している、身構えているということと関係がありそうです。いかがですか。


では、対策はどうしたら良いでしょうか。
「怠けているのではない」ことを口頭で伝えるのも必要と思います。伝えないと伝わりませんし、何度も伝えていく事が大切だと思います。

他にはどんな対策があるでしょうか。意識的に疲れをとるための工夫はどうでしょうか。一人でいる時間、刺激が少ない空間、好きな事を気兼ねなく楽しむ時間などです。ただ、その時に気を付けた欲しいのは、ゲームやネットは楽しいけれど、案外、肉体的疲労に結びつくことです。

どんな時に自然に体の力が抜けているか、ご自身を観察し、その状態を意識的に作る工夫は役に立つはずです。

 
| 発達障害Q&A | 14:29 | comments(0) | - |
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