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2015.11.18 Wednesday
<発達障害Q&A>
Q 発達障害をもつ子どもを育てている母親です。

夫に協力して欲しいのですが、全く協力してくれません。夫に もアスペルガー症候群の特性があるようで、話を聞いてもらえなかったり、会話がうまくいかず、私の考えや気持ちを伝えることが難しいです。夫に協力してもらおうと期待することは諦めたほ うがいいのでしようか?
また、夫や家族とのコミュ二ケーションのコツなどはありますか?

 


A  子育ては、お父さんとお母さんが力を合わせてするのが理想 ですよね。最近は「育メン」という言葉もよく耳にするように なりました。

まずは、最初のお父さんの子育て協力の質問から。
心理学者の河合隼雄氏の代表的著書に「母性社会日本の病理」という本があります。母性原理ど父性原理に基づいて日本文化を論じたもので、昭和51年に出版されました。もう30年前の本ですが、示唆的な内容が盛りだくさんです。その中にこんな一節があります。

「母なるものの力は、“包含する”力であり、全てのものを良きにつけ悪しきにつけ包み込む。これに対して、父なるものは“切る”力を持っている。これは、ものごとを上と下に、善と悪に、物質と精神に、などをわけて考える。父性と母性の二つの原理が人間の生き方の中に働いている」。

ここでいう父性は、父親という意味ではなく、社会的な規範、ルールを司るという意味で使われています。同じく母性は母親を指すのではなく、母親的というか、包み、慈しむ、許すものという意味です。

 

話が遠回りになって、すみません。
 

何が言いたいかというと、この父性と母性の考え方はよく子育てにも当てはめて説明されます。つまり、父親的関わりと母親的関わりをそれぞれが分担するとうまく行くということで す。例えば、テレビゲームは1日1時間までというルールがあるのに、子どもはやめられずに1時間以上続けてしまうかもし れません。これはルール違反ですね。

放っておけないので、「だめ!」と叱ることになります。でもゲームが好きで堪らないという子どもの気持ちを汲んであげることも大切です。

こんなふうに「叱る」と「受け止める」の両方あることが理想的で あり、どちらか片方ではバランスの良い子育てとは言えないという考え方です。


 

さて、これをあなたとあなたのパートナーに当てはめて考えてみませんか。パートナーがアスペルガー症候群の特性をお持 ちなのであれば、父性的な役割はうってつけかもしれません。あなたが叱られた子どもの気持ちを汲んであげたり、慰めたり、励ましたりする役を担えば、丁度いいパランスになりそう です。

 

二人で役割を分担する→実際にやってみる→ うまくいったか どうかを検証する→うまくいかなければ工夫してみる、といった話し合いと試みを協力してやってほしいと申し出てみませんか。

もしアスペルガー的特性のあるお父さんであれば、とても上手にやってくれると思いますよ。それがお父さんの成功体験 になれば、更に良い父親振りを発揮してくれるはずです。(但 し、役割交替も忘れずに)

 

えじそんくらぶ会報『カラフルライフ』Vol.67より転記

後半へ続きます。

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