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2015.11.02 Monday
<発達障害Q&A>
Q1 兄弟姉妹に発達障害をもつ子がいる場合、特性のない子どもに対 しては、どのように説明したらいいでしようか? 話をするのに適した年齢などはありますか? また、支援学級や通級等に通う兄弟姉妹について、同じ学校に通 う兄弟姉妹が、からかわれたりイジメられたりしだ場合など、どうしたらいいでしようか?

A   難 しいご質問ですね。家族会や親の会に兄弟姉妹の会があるのは、他の人には理解の難しい複雑な思いがあるからなの でしよう。

さて、ご質間の一つ目です。発達障害の話しをす る時に大切なのは、発達障害を「優劣」の問題にしないことだと思います。家族の場合は特に重要でしよう。

 

発達障害の話が出る時、ある雰囲気が漂います。誰もはっ きりとは言わずとも「劣っている」話しをしているかのように聞こえることがあるのです。
 

病気や障害の診断は「通常(正常)とは違う」「支障があ る」ということが前提になります。診断基準に沿って行われ ますが、これは「通常(正常)ではない」症状から成り立って います。例えば、通常はない発熱や験があるので「風邪」と 診断がつきます。ですので、発達障害についても「通常ではなく支障があること」に注目することになります。「優れている こと」や「得意なところ」は診断に不必要なので無視される のです。そうなると、いつの間にか診断が「優劣」にすり替 わってしまうのです。診断がついた子どもたちがまるで「劣っている」かのような誤解が生じやすくなるのはこのた めでしようか。
 

 更に、こんな側面もあります。身体の病気があっても、その人の「優劣」とは無関係なことを私たちは当然、知ってい ます。腎臓病があるために配慮が必要な子と、友達関係を作るのが苦手なために、配慮が必要な子と、どこに違いがある でしようか。何もありません。

 精神科の診断は、どうして、身体の病気と同じようには扱わないことが多いのでしよう か。不思議です。繰り返しになりますが、ぜひ、優劣とは無 関係なところでお話をしてください。発達障害のある子ども は「劣っている」のではなく、診断を付ける時にその「難し い」部分を取り上げただけなのです。


 

二つ目です。どの年代が適しているのかは、よく分かりませ ん。でも、ある種の空気を感じてしまう前に、伝えて欲しいように思います。「空気」とは、発達障害を低く見るといつ た誤った「空気」やニュアンスです。早くて不都合はないよ うに思います。

  こ んな説明の仕方はどうでしようか。「世の中には、運動 の苦手な子もいるし、得意な子もいる。友達を作るのが上手 な子もいるし、苦手な子もいるよね」という具合です。そし て「一度見たらすぐ覚えちやう子もいるし、小さな音でも聴 こえちやう子もいるし、いろんな子がいるよね」 「お兄ちや んの事を皆ながよく分かるように教えてあげられるといいよ ね」といった説明はどうでしようか。この時も「優劣」や「良い悪い」とは離れたところでお話をしてほしいと思いま す。
 

ま た、兄弟姉妹が校内で目立つ存在であると、そのことが重荷と感じてしまうのは自然な気持ちです。気持ちにも「優 劣」「良い悪い」はありません。 「そんな気持ちを持っては いけない」と言われてしまうと、気持ちが奥へ引っ込んでし まいます。正直に表現できたことを褒めてあげ、そのまま評 価せずに受け止めてあげてください。
「そういう気持ちになるんだね」という返し方で十分です。良い聞き手になることが一番だと思います。

 

三つ目です。子どもたちは社会の鏡、と言われます。子ども の在り様は、社会と大人の在り様を映し出しているにすぎな いという考え方です。この考え方からすると、いじめ問題の 責任は大人側にあるといえます。大人全体が関わるべきで しよう。

 

近年注目されているピア・サポートシステムは、これからの新しい動きになりそうです。子ども同士がサポーターとし ての意識を持つことで関係性が豊かになる効果が期待されて います。「いじめは禁止」と叱責するだけでは、いじめは表 面上無くなったかのように見えて、水面下に潜ってしまう可 能性があります。いじめに直接関わった子どもだけに原因を 求めるといった媛小化をせず、子どもたちの潜在的な力を引 き出し、人間関係能力を育てることは大人側の責任です。

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